2020-01-01から1年間の記事一覧

【音楽に国境はある】

だからこそ人は、音楽は国境を超える、という言葉を肯定的な意味で使う。 いま私は、音楽は国境を超えなくていいかもな、と考えている。 国境は、文化の違いを分かりやすくした象徴のようにも思えるが、人間が便宜上引いた架空の線に過ぎないという見方もあ…

【私と私の往復書簡】

人はみな生まれながらにして作曲者である。 全地球人が、借り物ではないその人自身の”作曲=音楽”を表現する。同時に全地球人の音楽表現に対して開かれた耳を持つ。全ての作曲=音楽の表現は祝福される。商業音楽ではないのだから各人の表現の巧拙は一切問わな…

【2020年11月14日を、いろいろな時に思い出したい。】

という私の欲望を叶えるため、YouTubeチャンネルにもfacebookページにも、11月14日の「あいうえおーけすとら」を載せました。Mixcloudだけでは足りない。YouTubeを観ている時やfacebookを使っている時にもこの23分38秒を思い返したい。それだけです。鑑賞用…

【おやつのような、】

娘と妻と私をつなぐ美味しいおやつ。 12月といえばこれ、のシュトーレン。 午後3時。食卓に集まって一緒に語らい、笑い、頬張る。 楽しくて、嬉しくて、幸せ。 こんな、おやつのような曲も、ときどき書くことができたら幸せなのかも知れない。 音楽は日常。…

【暮らしの手綱を私が握る】

■なぜSNSを使うの 他者からの反応(いいね!)の多寡と、反応(コメント)の内容と、フォロワー数や友達の数に、私の感情が左右されないようにする。 他者と中身のあるやりとりがしたい。この唯一の欲望を満たすために、私はSNSを手段として使っている。 他…

【暖かさと重さ】

暮らしの話。 今朝、着替えるときにTシャツ、パジャマ、フリースの3枚を一気に脱いだとき、素っ裸の上半身はとても軽やかだった。解放、快適。 しかし寒さに勝てず、すぐに長Tシャツ、長袖服、フリースを着た。ああ暖かい。しかし重い。衣服3枚分の荷重をし…

【いつの時代も若者が正しい】

いつだって若者の感性が、表現が、音楽が、その時代にジャストだ。 人間は現実の時間と空間から逸脱(脱出)しては生きられない。好むと好まざるとに関わらず、時代の空気を吸って生きることしかできない。仙人でない限り。 ならば私は死ぬまで、その時どき…

【即興が好き、作曲が好き】

一人でする作曲は即興的要素が強い。 次に何が出てくるか私にも分からない。 瞬間瞬間に賭け、世界に向けて何かをアウトプットする。 作曲は一人即興だと言ってもいい。 どうして、即興=作曲が好きなのか。 ・予めゴールを想定できないから。 ・思いもよら…

【夜に惹かれる】

夜の暗さは、世界の音を飲み込む。 太陽が沈む瞬間の空は、陽の光とともに世界の音も連れ去っていく。寂しくはない。その一瞬の静けさが堪らない。静か過ぎて耳鳴りがしそうなほどに。それが心地良い。 暗さに覆われた空の元では、遠景に目を凝らせなくなっ…

【重力のおかげで】

ベッドや布団にではなく床に横になった時、重力への意識が増す。身体がより地べたに近いためだと思う。 身体が健康な時、私たちは、重力の負荷を意識せず二本足で難なく動けている。 健康ではない時は、この重力の負荷がきつくなり、思わず横になる。 床=地…

【喜んで、楽しんで、誇りを持って】

音楽のことを真正面から書きたくなった。 私はビートルマニア。 ザ・ビートルズの熱狂的ファン。 20世紀の音楽的奇跡:ビートルズ、の後に続く億万のミュージシャンの中の一人として私がやることは、 ・ビートルズの曲をカバーすることでも、 ・ビートルズが…

【日常を生きる生活者こそ表現者】

秦の始皇帝だろうがユリウス・カエサルだろうがスティーブ・ジョブズだろうが、人である以上、必ず日常の営みがある。 誰にもある、その日常を大切にしたい。 表現とは、日常を日常のまま別次元に連れて行ってくれる/彩ってくれる、思考・姿勢・行為・作品…

【反逆ということば】

には、謀反、闘争、国家・権力への反発、のような意味がへばりついているように思う。その固定観念を取り払い、文脈から切り離し、二つの漢字を一つずつ眺めてみる。漢字の順番も入れ替えてみる。 さかさまに、そる。 逆さまに、反る。 朝顔の蔓が一本だけ別…

【努力と好きの差】

■よく聞く話だけど “成功者はすべからく、面白くも何ともない努力を日々コツコツと続けている”というような話を耳にする。 しかし、努力を努力と認識している時点でしんどい。しかも、その努力は面白くも何ともないのだ。それを日々コツコツと続けるのか?こ…

即興音楽【あいうえおーけすとら 木星/晩秋/蜘蛛の巣/生温かい/閃き】

観るのではなく聴きたかったので動画は制作せず、音だけをラジオのように聴けるMixcloudにアップしました。 ・フル音源(23分38秒)はこちらから https://www.mixcloud.com/fujisakihirokazu/ *Mixcloud内で「あいうえおーけすとら」で検索すると聴けます。 …

【喜びをはかる物差し】

「私は偉業をなすのだ」という、一見英雄的でロマンティックな物言い。 やったことが偉業であるかどうかなど、どうでもいい。本人が、自分のやっていることを好きで好きでたまらないのか否か、その一点のみ。 偉業も愚業も、または無反応も、誰かがその人の…

【強さとは】

揺らぎながら、迷いながら、自分が信じるものへの熱狂の火を燃やしながら邁進する頭と体のこと。 揺らぎも迷いも、弱さ。 その弱さを知っていることが強さ。 だから、揺らぎ迷う私は弱く駄目な人間だ、などと落ち込む必要は全くない。 むしろ喜ぼう。 弱さを…

【東遊園地に立って空を見上げた】

「鎮魂の補助線」 https://youtu.be/X7rdPVmjXdw 12月に立ち現れる光の回廊の終着地点に張り巡らされたワイヤーロープ。 職人たちの仕事に心が動いた。人々の悼みを受け止める白い光の柱たちを、黙々と支えるこのロープたち。これを映像に収めておきたかった…

【ある日、抽象画が大好きになっていた】

毛嫌いしていた。 美術館で抽象画を観るのは時に不快でさえあった。一瞥してゴッホやクリムトやピカソへ。 わかる/わからない、という曖昧な価値基準。以前はその一点しかなかった。 即興表現をやるようになってから徐々に、私の価値観は変化していった。 …

【一秒ごとの奇跡の更新】

2019年11月30日の10分間。 あの時の「いま・ここ」が聴こえる。 光、音、声、空気、すべて鮮明に思い出せる。 音楽的技量は問わない。二度と同じ表現は再現できないことが、本当にかけがえない。 即興表現は人間賛歌。 生きていることは、一秒ごとの奇跡の更…

【感情のピボット】

今まで支障なく出来ていたこと(パソコンでの操作)ができなくなった時に、イライラしてしまう。「もう!なんでできないんだ」と。機械に対する怒り。このような些細なことは私には結構ある。 インターネットで解決法を調べたらもちろん方法は載っていた。そ…

【要素を一つ減らしたら、】

逆に豊かになる。 例えば、モノクローム写真、打楽器が一定のリズムを刻まない音楽、接続詞のない小説。 それらに触れ、そこに現れていない色彩を見たり、ビートを聴いたり、登場人物の心理を想像したりする。 色、リズム、接続詞。 意図的に表現の要素を一…

【「異なもの」の価値観と共に】

■表現が死ぬ インターネットとスマートフォンによって億万の人々が既に表現者である時代。世界は表現であふれかえっている。 音楽一つとっても様々な形があり、その表現を裏付ける価値観も様々ある。 音楽に国境はもちろんあるし、個々人の音楽にはすべから…