【重力のおかげで】

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ベッドや布団にではなく床に横になった時、重力への意識が増す。身体がより地べたに近いためだと思う。


身体が健康な時、私たちは、重力の負荷を意識せず二本足で難なく動けている。

健康ではない時は、この重力の負荷がきつくなり、思わず横になる。


床=地べたに横になると、頭が重力に引っ張られて床に吸い付いたような感覚になる。同時に、背骨が、頭を支えるという苦役から解放され喜んでいるように感じる。


床=地べたに横になると、だから、背骨に対して慰労と感謝の念がじんわりと湧いてくる。いつもこの重い頭を無言で支えてくれて本当にありがとう。私が元気になったらまた、重力に逆らって二本足で立って歩きまわるから、その時はよろしくね、と。


こんなふうに感じられるのは重力のおかげ。

健康でない時は、床に横になって思いっきり重力に甘える。


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