【要素を一つ減らしたら、】

逆に豊かになる。


例えば、モノクローム写真、打楽器が一定のリズムを刻まない音楽、接続詞のない小説。


それらに触れ、そこに現れていない色彩を見たり、ビートを聴いたり、登場人物の心理を想像したりする。


色、リズム、接続詞。

意図的に表現の要素を一つ減らすことで、その人自身の感覚でその表現を取り込むことのできる余白、つまり私たちがその表現に参画できる余白が生まれる。


要素を一つ減らすことで、余白とは別の効果も生まれる。

例えばこのアロエの写真。

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(上)色彩があると、触手を伸ばして襲いかかってくる生き物のようにも見える。

(下)モノクロームにすると、被写体が少し曖昧になり不気味さが薄まるように感じる。


要素を一つ減らすことで、本来見えているものを見えなくさせ、まろやかにするとでも言おうか。


だから、要素を減らすとは、

引き算の発想ではなく掛け算的。


制限すること=要素減らしが、表現に余白とまろやかさを与え、表現をオープンなものにする。


というのが、アロエ写真を2枚並べて考えたこと。


#息をするように音楽をする

#日常は日常のままで別次元

#要素減らし

#引き算的

#掛け算的

#fujisakihirokazu