【ある日、抽象画が大好きになっていた】

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毛嫌いしていた。

美術館で抽象画を観るのは時に不快でさえあった。一瞥してゴッホクリムトピカソへ。

わかる/わからない、という曖昧な価値基準。以前はその一点しかなかった。


即興表現をやるようになってから徐々に、私の価値観は変化していった。

歌詞のない音楽(クラシックでも、いわゆる現代音楽でもない)が好きになっていったことも、この価値変化の中での動き。


具象に較べて抽象表現の方が、受信者の想像と創造の余白が広く設計されているように思う。作品への関わりしろが大きい。

実際に描かれていないものが見え、実際に演奏されていない音が聞こえる豊かさ。遊び心と言い変えてもいい。


わかる/わからない、って何だ。

キャンバスに黄色いひまわりが描かれている。私はそれを見て、一体何が分かったのだろう?


「わかる/わからない」の境界を意図的に撹乱し、作品を観ているようでいて実は私自身の内奥を見せられているという、恐ろしさ+凄まじさ+楽しさ。


いまは、抽象/具象で切り分けていない。


おもしろいと感じる私の感覚を逃さないようにしている。

私の喜びに嘘を付かない。


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