即興音日記#157「誰にとって」ミュージックビデオに寄せて

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https://youtu.be/H5j4xGS18Vs

 

■新曲「誰にとって」に寄せる冒頭詩

創造。新しさ。

誰もやったことがない表現。

誰も聞いたことがない音楽。

という、独自性(オリジナリティ/ユニークネス)のへ呪縛。


いったい私の音楽とは、

誰の喜びのために、何をすることなのか。

新しくあることのみが至上命題なのか。


自分の心と体と頭によく聴こう。

そして、喜びが増す方へと進むこと。

自分の感覚と身体を使って丁寧に進むこと。

 

 

■「誰にとって」歌詞

新しいかどうかなんて 僕にはどちらでもいい

新しいかどうかなんて どちらでもいい

僕にとっては

新しいかなんて どちらでもいいんだ


誰にとっての新しさ

誰にとっての新しさだ

誰にとっての新しさだろう 

僕には どちらでもいいんだよ


自分の手で つかんだもの

誰にとっての 新しさだろう

 

 

■即興音日記157曲目「誰にとって」録音ノート

録音前に、ギターで弾くコードとコード進行を決めた。歌詞のアウトラインを頭の中で2,3行決めた。

曲の始めから終わりまで一度も歌ってみることなく、録音を開始。決めたコード進行も脳の中にある歌詞も、すべて暫定的。変わり得るもの。すべては音楽の素材に過ぎない。

スマートフォンの録音ボタンをタップして、ギターで最初の音を出す。それを聴いて(聴きながら)次の音を出す。その行為に集中するのみ。弾き歌いながら、戸惑ってもいいし、迷ってもいいし、彷徨ってもいい。即興音日記はいつも余白だらけ、隙間だらけ、スキだらけ。


録音後すかさず、その音日記の余白に即興で応答した。即興に即興で応えていくサイクル。


1秒後の自分が何をするのか自分にも分からない。私はそれを、とても人間らしいことだと思う。