イマソトノオトヲ#21「母の音20220612」ミュージックビデオに寄せて
春から夏にかけて。外気が心地よい季節。
仕事に追われていない週末は、屋外即興作曲「イマソトノオトヲ」を試みたくなる。
6月12日の日曜日。既に空が白んでいる朝4時過ぎに起き出して静かにクラシックギターを弾いてみる。次第に曲になりそうなモチーフが幾つか現われてくる。書いたモチーフを携えて今朝6時に家の裏へ行き、いきなり録画。声を出していると、声に意味が欲しくなってきた。
歌詞を書いた。この曲は、日本語の母音あいうえおだけで歌詞を構成する「母の音」シリーズにしようと思った。あおい、あい。
歌詞は書いたがメロディーは一切作曲せず、朝10時過ぎにベランダに出て、屋外即興作曲に臨んだ。
今朝6時と10時、2回の演奏の動画を会わせてミュージックビデオを編集した。
■「母の音20220612」歌詞
あおい あい
青い愛
あう うえ
会う 上
おおう あい
覆う 愛
いう いう
言う 言う
えいえいおお
エイエイオー
おおい おおい あい
おーい、おーい、愛
あう いう おう
遇う 言う 追う
あおい あい
青い愛
■イマソトノオトヲとは
-私が屋外で即興作曲し、それを録画するプロジェクト。2018年10月に開始。
以降、断続的に屋外での即興作曲・即興演奏を録ったミュージックビデオを制作しつづけている。
“ima-soto-no-oto-wo” is a music project where I improvise and record it outdoors. Started in October 2018.
Since then, I have been producing music videos that record improvisational compositions and improvisations outdoors intermittently.
-「母の音20220612」は、プロジェクトの21曲目。
イマソトノオトヲ#20「レモンバームと亀と太陽と幸せ」ミュージックビデオに寄せて
5月28日土曜日の朝、朝6時から9時まで怒涛のように仕事をして、少し休憩。今日は良い天気。ベランダに、4番目の家族である亀の住処の水槽を出してやった。陽光を浴び、いつもに増して元気に動き回る亀。出掛ける前の娘が心配していたので、亀がカラスに狙われないよう、護衛の意味で私も亀と共にベランダで過ごす。プランターに植わっているレモンバームの葉を指で軽くこすり鼻に近づける。よい匂い。そして読書。本と近視の裸眼の距離は10cm。哲学書であっても、外気と外音の中で裸眼で本を読むのはとても気持ちが良い。序論を読み終えて、おもむろにクラシックギターを手に取ってみた。
イマソトノオトヲは屋外で即興作曲するプロジェクト。即興音日記のときと同じく、注意深く丁寧に、指とギター弦を出会わせる。試しているうちに最初の和音が立ち上がってきた。一音ずつ鳴らしてみる。次の和音との繋がりも見えた。これはいける。これだけ揃えば十分。
今日は、事前にメロディーを全く書かないどころか歌詞も書かずに、いきなり録画。亀の出すにぎやかな音、遠くの鳥の声、ベランダの若い緑たちを感じながら一度だけ歌った。
■「レモンバームと亀と太陽と幸せ」歌詞
太陽が まぶしいな
まぶしいな 太陽が
太陽が 白い 白い
レモンバームの匂いをかいで
しあわせ
■イマソトノオトヲとは
-私が屋外で即興作曲し、それを録画するプロジェクト。2018年10月に開始。
以降、断続的に屋外での即興作曲・即興演奏を録ったミュージックビデオを制作しつづけている。
“ima-soto-no-oto-wo” is a music project where I improvise and record it outdoors. Started in October 2018.
Since then, I have been producing music videos that record improvisational compositions and improvisations outdoors intermittently.
-「レモンバームと亀と太陽と幸せ」は、プロジェクトの20曲目。
イマソトノオトヲ#19「雨飴玉」ミュージックビデオに寄せて
晴れた日に、雨を歌う。
これも今日の天気に合っているかも。
【イマソトノオトヲ#19「雨飴玉」ミュージックビデオ】
5月22日、日曜日の朝。家族がいる中、食卓の椅子にかけて弱音でギターを弾く。朝食後も色々な和音を試しながら音の冒険を続けていると、曲の断片が現われてきた。
同時に、頭に幾つか言葉が在った。雨、舐める、味、あめ、あめだま、飴玉。言葉の断片を書き留めた。
作業はここまで。メロディーは書かず、曲構成も決めず、録音のためにベランダに出た。
鳥の声を聞きながら即興作曲。これは一度だけ録音した演奏。
■「雨飴玉」歌詞
降ってきた雨 口元までやってきた
舌で少し舐めたら すっぱい酸味 酸味
降ってきた飴玉 飴玉が降ってきた
あんまり球体すぎて 口元まで転がってこない
晴れ間の中を 跳ねて 跳ねて 跳ねて
晴れ間の中を 跳ねて 跳ねて
降ってきた雨 飴玉
飴玉
■イマソトノオトヲとは
-私が屋外で即興作曲し、それを録画するプロジェクト。2018年10月に開始。
以降、断続的に屋外での即興作曲・即興演奏を録ったミュージックビデオを制作しつづけている。
“ima-soto-no-oto-wo” is a music project where I improvise and record it outdoors. Started in October 2018.
Since then, I have been producing music videos that record improvisational compositions and improvisations outdoors intermittently.
-「雨飴玉」は、プロジェクトの19曲目。
イマソトノオトヲ#18「どんてんがえし」ミュージックビデオに寄せて
梅雨の最中。こんな日々の気分に合うだろうか。
【イマソトノオトヲ#18「どんてんがえし」ミュージックビデオ】
■「どんてんがえし」冒頭詩
灰色の分厚い雲の向こうに
太陽の影が見える
目を細めなくても
太陽の輪郭が分かる
分厚い曇天をひっくり返し
現れる太陽の輪郭を
差す光に抗うように
目を細めながら見つめたい
■イマソトノオトヲとは
作曲者フジサキヒロカズが屋外で即興作曲し、それを録画するプロジェクト。2018年10月に開始。
以降、断続的に屋外での即興作曲・即興演奏を録ったミュージックビデオを制作しつづけている。
“ima-soto-no-oto-wo” is a music project where I improvise and record it outdoors. Started in October 2018.
Since then, I have been producing music videos that record improvisational compositions and improvisations outdoors intermittently.
「どんてんがえし 曇天返し」は、その18曲目。 2022/5/15録画。
「紫陽花が咲く頃の」ミュージックビデオに寄せて
4年前、2018年6月9日にFacebookだけにアップロードしてあった曲をYouTubeでおさらいする。その日、公園には沢山の紫陽花が咲いていた。
2022年6月、紫陽花が咲く頃に、再びこの曲に取り組みたくなった。すると、ちょうどよいタイミングで友人のSNSで水色の紫陽花の写真と出会い、お願いしてミュージックビデオに使わせてもらった。聴いていると、この曲に纏わる4年前の出来事や、Facebookでのやりとりをいろいろと思い出す。それもまた懐かしく、嬉しい。ご縁と繋がりに感謝する。
-写真「水色の紫陽花」撮影:Maria Biondo
-「紫陽花が咲く頃の」歌詞
紫陽花が咲く頃の
紫陽花が咲く頃の
霞んだ太陽と
光を含んだ雲と
「逆さまの逆さま」ミュージックビデオに寄せて
ポーランドの大切な友人、ビジュアル・アーティストJOANNA WRÓBLEWSKAさんとの初めてのコラボレーション。「目が覚めた、目が醒める」。JOANNAさんのコラージュ作品に誘われるように歌詞の最初のラインが生まれた。
彼女のコラージュを私の新曲のミュージックビデオに使わせてもらうことは数か月前に約束していた。この間に幾つか新曲を書いたが、コラージュと音楽、両者はうまく出会えないままだった。
5月29日の朝、5年前にベトナムの友人から譲り受けた鉄弦ギターを数か月ぶりに弾いた。スライドバーを薬指に嵌めて。その時のスライドギターを逆回転にして聴き返したとき、両者が幸福に出会えることを確信した。それから今日までの1週間、ひたすら多重録音を行った。録っては捨て、録っては捨ての繰り返し。作業の締めくくりとして、このミュージックビデオをまとめた。私ひとりの力では生まれることのなかった作品ができたことに、友人たちとの繋がりに、深い感謝と喜びを感じている。
■「逆さまの逆さま」歌詞
目が覚めた 目が醒める
見晴らしは 別次元
小さいな 小さいな
嬉しくて 笑いそう
それほどに 小さいな
頭からつま先へ
どこまでも 小さいな
ちいさいなあ
逆さまの逆さま
は
別次元
■"we turn the reverse upside down again" lyrics
I woke up
I’m just awaken now
The view is another dimension
It's small
It's small
I'm too small and it makes me happy
and I want to smile.
From my head to toe
Wherever it's small, too small
Upside down of upside down
is
another dimension
■Surrealist collage in this music video
-Made by JOANNA WRÓBLEWSKA
JOANNA WRÓBLEWSKA : visual artist ::: Expressive Arts practitioner ::: Yoga Nidra teacher
Arts for Better Living ::: https://artstudiojw.com
Yohaku Art Collective ::: https://yohakuart.com
instagram ::: @artsforbetterliving @artstudiojw @yohakuart
fb group::: @artsforbetterliving
「その人と作品と決意に出会った」/即興音日記#161「こうかいない」ミュージックビデオに寄せて
2022年5月14日、私が主催する即興表現と語らいのイベント「おとのしみ会」でアーティストRita.*さんの作品に出会った。入店するや否や作品が目に飛び込んできた。「おとのしみ会」会場のカフェドジェームは、音楽づくりの場所であると同時にギャラリーでもある。
奇遇にも、この日カフェドジェームに立ち寄ったRitaさんに会うことができた。この日のおとのしみ会に参加すると言ってくださっていた別の方が遅れてしまい、偶然にできた空白時間にお話ができた。マスターが私たち2人を引き合わせてくださった。
真剣に表現に取り組んでいる方と話すと、いつも学びがある。思考、信念、哲学を開示し合うことに喜びがある。帰りがけにご本人が私に話してくれた一文と、その言葉を口にしたときの瞳の強さが私の脳に残った。
果たして、この日のおとのしみ会では即興の音楽づくりはできなかった。遅れて来られた別の方は惜しくも終演時間に間に合わなかったのだった。帰宅して、今日のおとのしみ会でやりたいと思っていた、今朝書いたギターの旋律とRitaさんが発した一文を合わせて、おとのしみ会でやれなかった即興をひとりでやってみようと思いついた。
これは161曲目の即興音日記。いつも通り、曲構成は私の指と脳の気の向くまま。曲の着地点も決めずにいきなり動画を録る。今回も、一度だけ演奏した即興動画にすかさず自ら即興で応答し、音を重ねた。初動の即興録画から、即興多重録音、最後のミュージックビデオ完成までを5時間ほどで一気に駆け抜けた。
おとのしみ会/カフェドジェームは、つながる場所、出会う場所。ここでのご縁には感謝しかない。Ritaさん、カフェドジェームマスター、ありがとうございます。
■ミュージックビデオ内使用作品
Rita.*「華と少女シリーズ」(ステンドグラス風作品・アルコールインク)
・Twitterアカウント:https://twitter.com/rita1260621
・Instagramアカウント:https://www.instagram.com/rita1260621/
・グッズHP:https://suzuri.jp/Rita_rita
■即興音日記#161「こうかいない」録音データ
フジサキヒロカズ:曲・詞・ギター・声・ミュージックビデオ制作
2022年5月14日 自宅録音
2分33秒
daily improvised music#161 "don't regret"
fujisaki hirokazu:composition, lyrics, guitar, voice, video creation
14/05/2022 home recording
music time:2’33”